天候が安定した9月、念願の奥穂高から西穂高岳への縦走路を歩いてきた。
転落や落石にそなえてヘルメットを購入し、荷物を減らす為、今回は小屋泊にして準備万端で挑む。二日目の縦走時は、風も穏やかななか歩けて、ジャンダルム(フランス語で警護する衛兵という意味)を越えて西穂高岳山頂に着いた時は、難所を越えた緊張感から解放されて充実した達成感を感じた。
新穂高の登山者用駐車場(無料)から、右俣林道を1時間半ほど歩く。 |
白出沢出合まで進み、ここから登山道になる。 |
はじめは、うっそうとした樹林帯の登り。 |
1時間ほど登り、振り向くと笠ヶ岳が見える。 |
白出沢に出ると、対岸の岩壁を梯子で登る。 |
白出沢の岩壁を切り裂いた道を、鎖・梯子を使い進んで行く。 |
白出大滝。水量が少なく迫力ない。 |
右奥の白出沢に向け進む。 |
荷継沢のガレ場を横切る。 |
ようやく、白出沢まで進んでくる。ここから沢を登りつめる。 |
九月中旬ではあるが、残雪が残っている。 |
岩が重なった急傾斜のガレ沢を登る。稜線上に、小さく穂高岳山荘が見える。 |
延々と登ってきたガレ沢を見下ろし休憩。 |
だいぶ大きく山荘が見えてくるが、なかなか距離が縮まらない。 |
右手に、明日登るジャンダルムが見える。 |
五時前、ようやく穂高岳山荘まで登りつく。小屋泊だから楽ちん! |
夕食を食べて、小屋へ出ると日の入り時間であった。 |
久しぶりに、赤く染まる日没を見る。 |
御来光前、曇り空で風も強く、天候に不安が残るまま出発する。 |
天気が気にしながら、奥穂高への登り。涸沢岳の後方に槍ヶ岳も見える。 |
奥穂高岳山頂へ。陽が昇るにつれ、青空も見え始め風も弱くなる。 |
奥穂高岳から、陽に当たるジャンダルム【拡大】 |
奥穂高岳から槍ヶ岳 |
天気も良くなり、西穂高への縦走路へ。気を引き締めて歩き出す。 |
歩き始めて直ぐに、両側がすっぱり切れた岩稜を進む。 |
最初の難所「馬の背」。高度感ある痩せた岩稜の降りである。やや信州側を降りていく。 |
気にしていた風もなく、足場を確保しながら「馬の背」を通過。高度感もあり一番の難所と思っていたが、意外と恐怖感はなかった。 |
馬の背より、登り返し振り返る。 |
馬の背の岩稜を降る登山者。 |
ジャンダルムが近くなる。手前がロバの耳である。【拡大】 |
ロバの耳には登らず、飛騨側を巻いて行く。ここも、高度感あり緊張しながら通過する。 |
ロバの耳を過ぎ、ジャンダルムへ【拡大】 |
ジャンダルムを、信州側より巻いて天狗のコル側への分岐へ進む。 |
分岐より飛騨側から岩場を登り、あっさりとジャンダルムの頂へ。 |
念願のジャンダルムの頂。山頂の天使の標識。 |
痩せた岩稜と奥穂高岳 |
笠ヶ岳 |
槍ヶ岳方面 |
手前にコブの頭と、後方に西穂・焼岳 |
コブの頭からジャンダルムを振り返る。 |
西穂高への険しい稜線が、まだまだ続く。 |
コブの頭から標高300mほど一気に降る。 |
落石しないよう、慎重に鎖場を降っていく。 |
畳岩尾根の頭付近 |
天狗岳の岩壁が、近づいてくる。 |
中間地点の天狗のコル。並行してきた登山者と無事を祈り、ここで、一息入れる。 |
コルから垂直に近い岩場が現れる。足場がなく苦戦する。 |
天狗岳への岩峰を進む。 |
降ってきたガレた岩稜を振り返る。 |
天狗岳から間ノ岳。 |
ここより、逆層スラブの岩場の降り。 |
逆層スラブの降り、振り返る。岩溝で手がかりも多く、慎重に進めば問題なく通過できる。 |
間天のコルを過ぎ、1つ目ピークを越えると、間ノ岳の岩峰が見える。 |
稜線上にある屹立した二つの岩峰。第二の難所だ。 |
鎖を補助に、岩場を三点保持して慎重に登っていく。 |
歩いてきた、痩せた岩稜を振り返る。改めて見ると危険な稜線を歩いてきたと思う。 |
岩場で狭い間ノ岳山頂。時間に余裕ができ休憩し展望を眺める。 |
間ノ岳から西穂の稜線。まだまだ岩稜が続く。 |
最後の難所、赤石岳越え。 |
穂高山荘で貰った昼食を食べ休憩。ようやく西穂高が見えてきた。 |
赤石岳の岩稜。まだまだ気が抜けない道だ。 |
赤石岳への岩稜の登り。あと少しではあるが、鎖場も多く気を引き締め進む。 |
赤石岳に立つと、ようやく西穂高岳の頂が見える。 |
西穂高に12時に到着。登山再開してから、いつかは縦走してみたいと思っていた稜線。西穂山頂にて、感慨がひとしおであった。 |
奥穂高への稜線は、ガスが湧きはじめていた。 |
独標までの岩峰群。もう一度、気を引き締めて進む。 |
ピラミッドピークより |
西穂山荘で休憩し、下山する。下山後、達成感が強く帰りの道中も浸っていた。 |